ここ数年の間にテレワークを導入する企業が増えていますが、導入にあたり多くの課題があるのが現実です。
今回は、テレワークの導入を検討されている方へ、多くの企業が抱えている課題とそれを解決する対処法について詳しく解説します。

テレワークが推進される理由と背景

働き方改革により、全国的にテレワークが推進されるようになりました。
テレワークの導入が拡大されれば、勤務地の制限がなくなって働き方が自由となり、改革が実現できることになります。

具体的には、都市部で大きな問題となっている朝の満員電車などの通勤状況を改善でき、地方にいながらの勤務も可能になります。
それにより、地方の過疎化と都市部への人口密集問題も解決できます。

2020年に世界的に流行した新型コロナウィルス感染症によって、現在はテレワークの普及が急激に進んでいます。
政府も、新型コロナウィルス感染症対策として最も有効な手段である人流を抑えるために、テレワークを普及させようと一生懸命になっています。

このように、急速に進んでいるテレワークですが、導入に関する課題がいろいろあることから、テレワーク実施率は伸び悩んでいるのが現実です。
働き方改革を実現させるためにも、新型コロナウィルス感染症の拡大を抑え込むためにも、何とかテレワーク導入における課題を解決しなくてはいけません。

テレワーク導入の業務上の課題

以下に、テレワーク導入における業務上の課題を紹介します。

テレワークでは業務が行えない業種が多い

世の中にはテレワークでは対応できない業種がたくさんあります。
運動業、医療業、福祉業、接客業、販売業など、同じ業種でもテレワークが可能なものと不可能なものがあります。

したがって、この先もテレワークが100％実施されることは不可能であることは、容易に予測できます。

生産性が低下する

テレワークに馴染んでいないことも原因ですが、対面でなければどうしても生産性が低下してしまうという現実があります。
生産性が下がったのは新型コロナウィルスのせいでは？と思う方も多いと思いますが、それ以前からテレワーク導入による生産性の低下は大きな課題として挙げられていました。

人材育成が難しい

お互いが自宅にいながら人材教育することはとても難しく、特に新入社員教育に手間取っている企業はかなり多いです。
併せて、人材評価もしにくいという課題もあります。

商談機会が減る

テレワークでも商談をすることは可能ですが、全ての企業がテレワークを導入していないこともあり、どうしても商談の機会は大幅に減少してしまいます。
商談機会が少なくなることは、売上ダウンにもつながる大問題です。

決裁の遅れが生じる

ハンコ社会の日本では、テレワークによる決裁の遅れが生じやすい現実があります。
印鑑の廃止化も進んでいますが、それ以外にも慣れていないテレワークにより決裁の遅延は起きやすく、それが契約締結の遅れにもつながります。

テレワーク導入の準備や運営における課題

以下に、テレワーク導入の準備や運営に関わる課題を紹介します。

環境整備の問題

テレワークを実施するためには、オフィスと自宅の両方に環境を整える必要があります。
パソコンの他にも、Wi-Fiなどの通信環境も整備しなくてはいけません。

自宅で仕事をする環境を整えるためには椅子や机も必要となり、子どもがいる家庭では静かな環境を獲得することが難しいという現実もあります。
環境整備のためには当然コストもかかります。

セキュリティ上の課題

テレワークを行うときに忘れてはいけないのがセキュリティ面です。
企業の信用を守るためには、絶対に情報漏洩が起きてはいけません。

テレワークでは、多くが持ち運びできるノートパソコンを使用するためパソコン自体の紛失のリスクが高いです。
さらに、ウイルス攻撃に対して対応が後手になってしまうこともあります。
また、社員一人ひとりのパソコンの不正アクセスを防ぐことは、簡単ではありません。

コミュニケーションがとりにくくなる

毎日テレワークでも会話ができたとしても、オフィスで仕事をしているよりもどうしてもコミュニケーションとりにくいというデメリットがあります。
同じ空間にいればすぐに質問できることでも、ワンクッションおく面倒さを考えると意思の疎通がどうしても上手くいかなくなってしまいます。

自己管理が難しい

オフィスで仕事をしていると、人目も気になるため露骨に仕事をさぼることができずに、自然に自己管理ができます。
しかし、自宅にいて決まった時間だけパソコンを通して会議や打ち合わせをするだけだと、どうしても自己管理ができなくなり、さぼる社員も出てきてしまいます。

テレワークではどうしても労務管理が難しく、労働実態を把握できない点も大きな課題です。
さぼる社員が多くなると、当然生産性が下がって売上もダウンする可能性が高くなります。

テレワーク導入の課題を解決する方法

テレワーク導入に関する課題を完全に解決することは難しいですが、今すぐできるものも少なくないので、おすすめの対処法を紹介します。

対話の機会を増やす

自己管理をしやすくするには、WEB会議など対話の機会を増やすことがおすすめの解決策です。
電話やメールでの連絡ではさぼってしまう社員も出てしまいますが、1時間おきなど画面に向かって対話する機会を設けることで、少なくても自宅からは出ることができなくなります。

有効なシステムやツールを導入する

今ではテレワークを円滑に遂行できるようなシステムやツールがたくさん登場しているので、それらを積極的に導入しましょう。
業務の遂行もスムーズにできるようになり、生産性をアップさせることができます。

セキュリティ対策を行う

セキュリティ対策についての社員教育を徹底することはもちろんですが、セキュリティ対策としてテレワークステーション（Telework Station）などを導入することをおすすします。
テレワークステーションは難しい設定は一切不要で利用できるテレワーク支援システムで、情報漏洩対策やウイルス感染対策にもしっかり対応しています。

安心していつでもどこでも作業が可能になるので、詳しくはこちらから確認してみてください。